ウーピー・ゴールドバーグの演技が光る映画『カラーパープル』。20世紀初めのアメリカが舞台となっています。
テレビも電話も、もちろんもスマホもない時代。生きるためには、それぞれの立場で働かなければ生きていけなかったのでしょう。
そんな時代の誰が悪者で、誰がで善人なのか、そんなことを考えてしまう映画でした。
目次
おすすめ映画『カラーパープル』
映画『カラーパープル』の舞台は1900年代初めのアメリカ。まだ車が走るのが珍しいような時代。
人々の移動手段と言ったら、徒歩か馬車。洗濯機もレンジも冷蔵庫もない時代の生活は、生きるためには働かなければならなかったのでしょう。
パンを食べたいと思ったら、麦を育て粉にし、小麦粉からパンにする。また卵焼きを食べたいと思ったら、鶏を飼い、毎日世話をし、卵を産ませて、小屋に取りに行って、ようやく卵が手に入る。
野菜を食べたいと思ったら、畑を耕し毎日水をやり、草取りをして育て収穫し、ようやく食べることができる。
そんな何でも手に入る時代じゃないからこそ、人が働くことが必須となります。生活するだけでも精一杯な時代に翻弄された登場人物たちのお話です。
男女差別はどこの国でも多かれ少なかれあるのではないでしょうか。男女の差別だけでなく、白人黒人などといった肌の色での差別も当然のこととして、1900年代初めのアメリカにはあったことでしょう。
そんな差別を当たり前として受け入れるか、それに抗(あらが)うのか。登場人物の生き方を見ていると、どっちの生き方にも共感するものがあります。
おすすめ映画『カラーパープル』感動のラストに心温まる!
映画『カラーパープル』の監督は、スティーヴン・スピルバーグ。スティーヴン・スピルバーグ監督の作品の中で印象深い作品というと、『E.T.』が思い浮かびます。
ちょっとかわいいのか可愛くないのかよくわからない容姿のE.T.と少年とのお話。自転車で空を飛ぶシーンと言ったら、誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか。
そんな心温まるシーンが印象的なスティーヴン・スピルバーグ監督の作品らしく、映画『カラーパープル』にも心温まるシーンがそこかしこにちりばめられています。
おすすめ映画『カラーパープル』ソフィアの存在感が面白い!
映画『カラーパープル』の登場人物の中で印象的なのは、何と言ってもウーピー・ゴールドバーグ。力強いアメリカのオカンといったイメージを持っていたのですが、映画『カラーパープル』の中では、自分の意思を決して表に出さない弱弱しい印象を受けます。
そんなちょっと弱そうなウーピー・ゴールドバーグと対照的なのが、オプラ・ウィンフリーが演じるソフィアという役どころ。
ウーピー・ゴールドバーグとは、切っても切れない関係となる役なのですが、そのソフィアの痛快っぷりと言ったら、ちょっとコント的な可笑しさを感じるほど。
そんなソフィアを演じたオプラ・ウィンフリーは、1954年生まれの女優さん。テレビ番組の司会にプロデューサー、はたまたアフリカの学校を設立するほどのチャリティー活動も活発にしている人なんです。
オプラ・ウィンフリー自身、複雑な生い立ちを持っているようなのです。オプラ・ウィンフリーを産んだのは、まだ結婚もしていない10代の若い母親。そしてその相手も同じく10代の父親。
親と呼んでいいのか戸惑うような10代のカップルがオプラ・ウィンフリーの両親でした。そんな境遇で生まれたオプラ・ウィンフリーは、おばあちゃんや若い母親、若い父親の家を漂流するように育ったようです。
そんな境遇からチャリティー活動に精を出すようになったのかもしれません。
オプラ・ウィンフリーは、映画『カラーパープル』のソフィアの演技が認められて1986年アカデミー助演女優賞にノミネート。主演のウーピー・ゴールドバーグはアカデミー賞主演女優賞にノミネートされていました。
ちなみに1986年アカデミー賞主演女優賞を取ったのは、映画『バウンティフルへの旅』に出演した、ジェラルディン・ペイジ。助演女優賞は、『女と男の名誉』に出演したアンジェリカ・ヒューストンでした。
まとめ
『おすすめ映画『カラーパープル』感動のラストとソフィアの存在感が面白い!』としてまとめてきました。
映画『カラーパープル』が公開されたのは、1985年。当時管理人はまだ10代だったので、この映画を見たことはありませんでした。
十分大人になった今見てみると、誰が悪いとも言い切れないせつなさを感じました。誰もが必死に生きていた時代、どうしようもない人生や時代の中で懸命に生きている主人公たちを見ることが出来ました。
とってもいい映画です。ぜひ見てみてくださいね。最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。